美術館めぐり(4)
 『久能山 東照宮展』
  「織田がつき羽柴がこねし天下餅
       すわりしままに食うは徳川」




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 毎年、新春になると各デパートで美術展などの催しものが開催されます。
 それを楽しみにしている私は、今年は市内の伊勢丹で「家康公 没後四百年」と副題された「久能山 東照宮展」を見て来ました。

 家康が江戸で幕府を開き徳川政権を樹立したことは誰でも知っているとおりです。
 また、「鳴かぬなら・・・」で始まる信長、秀吉、家康のそれぞれの性格を表したとする有名な句がありますが、このようにして、戦国末期の武将として、信長、秀吉、家康は常に並び称せられます。
 またよくある問いかけに、この3人のうち一番の「実力者」は誰でしょう・・・というのがあります。
 多くの人は「家康」と言うようですが、私は断固「信長」と言います。次は「秀吉」、次に「家康」です。
 なぜならば、信長が存命中は、秀吉、家康も信長の家来か家来筋とされる地位でした。
 信長亡きあとにおいては、秀吉に対して家康は臣従の立場をとっています。
 家康が天下を取れたのは、単に信長、秀吉が早く死んだからとするのが正当だと思います。
 この2人が存命であったなら、家康に天下はこなかったでしょう。もちろん歴史に仮定は無用(禁止)ということは承知していますが・・・。

 そこで、江戸時代の後期に、表記のような落首(誰が書いたか判らない風刺の歌)ができました。

     「織田がつき羽柴がこねし天下餅
             すわりしままに食うは徳川」


 これは、江戸期に意図的に流布されたものですから 反徳川の立場の人の作品でしょうが、私には確かに同感できるものではあります。



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美術館めぐり(3)
  京都 清水寺展
      新潟県立万代島美術館



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          パンフレットです。 画像をクリックすると大きく見えます。


 京都 清水寺は8世紀に開山された、日本人なら誰知らぬものない古いお寺です。
 中学校などの修学旅行には必ず行く名所です。
 当然、古くから仏像がたくさん安置され、一部は国宝、重要文化財などに指定され、公開されることのない秘仏も何体かあるとのことです。
 この度、通常ならばそれら門外不出の秘仏の一部が、新潟市の万代島美術館に展示されています。
 私などの「心なき身」にもありがたく、面前で思わず合掌してしまう仏さまもありました。
 仏さまのお慈悲を感じながら「一生の修身」を誓って?きました。
・・・どうせ三日坊主でしょって? 
 なりません!(笑)


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       入場券売り場です。
 
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       入口から内部へ。

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       清水寺の写真です。

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       グッズ販売店です。



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美術館めぐり(2)
  ラファエロ - 国立西洋美術館


 先日、東京出張の折、時間があったので、『ラファエロ』展に行って来ました。
 久しぶりの上野の森でした。この近くには有名な美術館、博物館などまとまって5つくらいあります。必ずと言ってよいほど、どこかで有名な催し展がありますから、昔から私は、東京に出張して時間ができると上野の公園に行きました。
 上野には地方の人を引き付ける何かがあるような気がしますね(笑)
 
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 今回は『ラファエロ』です。
 私は、美術に特別詳しいわけではありませんが、時間がある時に 美術館を巡るのは好きです。
 これまで日本各都市、海外の有名都市の美術館にはたくさん行った方だと思います。
 この『ラファエロ』は、今まで日本には来ていなかったようです。
 そこで、宣言文では「ルネサンスの優美、500年目の初来日」と銘うたれています。
 
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 有名絵画などは、どこかの美術館や個人に所蔵されています。
 日本の美術館に展示されるということは、その所蔵されている美術館などから借りてくるわけですから、今、そこに海外旅行などに行っても、その美術館にはないということになります。「貸し出し中」と書かれた留守札を見ることがよくあります。
 それを目当てに行った人には気の毒ということになります。
 ラファエロは、「ルネサンス」ではレオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロに並び、その天才ぶりは有名ですが、若くして死んでしまいましたから作品が少ないようです。
 今回も彼の作品は数点でしかありません。(あとの展示物は「増量剤」でしかありません)(笑)

 しかしその1枚は、大変有名なものです。そこで扱いも違って強調されたものになっています。
 それがこの「大公の聖母」です。
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 ラファエロの作品の本当に有名なのは、「ヴァティカン美術館」にあります。
 これについては後日チャンスのあった時にまた書きたいと思います。




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美術館めぐり(1)
「上野の森美術館」看板に誤解?あり
        【ツタンカーメン展】



 先日、東京に行って、夕方 上野公園を歩いていると、イベントスタッ

フと思われる人たちが、マイクで「ツタンカーメン展です。今なら、まだ

入場できますよ!明日からは大混雑になりますよ!」と呼び込みをし

ていました。

 私は、この次いつ東京に来られるかもわからないので、つい呼び込

みにつられて入ってしまいました。

入場料は3,600円くらいだったと思います。

 高いと思いましたが、あのツタンカーメンの黄金のマスクが見られる

なら 当然と思い入場しました。

 でも、入って見て回ると、あの黄金マスクはどこにもありません。

 タイトルをよく見ると、

 「エジプト考古学博物館所蔵 ツタンカーメン展
               ~黄金の秘宝と少年王の真実~」

としか書いてなくて、「少しヘン」です。

 それに前回45年位前に本物のツタンカーメンの黄金のマスクが来

た時のことなども、おそらく別のところの記述だろうと思うのですが、確

かに私は目にしていましたので、てっきり「本物」が来ていると思って

いたのでした。

 でも、「本物」ではなくて、ツタンカーメンの黄金のマスクに似た、彼

の「おばあさん」の装飾された、棺があったり、彼の内臓の一部を入れ

た、黄金のマスクのような形をして装飾された「入れ物」などもあって、

それらは3300年位前のエジプト王の装飾品で、もちろん実物ですか

ら、それなりに見応えのあるものではありました。

 でも、正直な気持ちとしては、私自身が勘違いしたことではあるでし

ょうが、私は「本物」が来ていると思っていました。

 実は、私は、「ツタンカーメン」の45年ほど前の来日の時に、私は

20歳くらいでしたが、東京で確かに見ました。

 あの黄金のマスクを!!

 その時は本当に感動ものでした。

 さらに私は、3年ほど前にエジプトへ旅行に行って、カイロのエジプト

考古学博物館でツタンカーメンの「本物」の黄金のマスクを見て来まし

た。

 「本物」は棺も3層。棺を入れた「外箱」も3層というものでした。

 「本物」の黄金のマスクは、デザインとしても世界の歴史上、最高の

ものだと思いました。

 ところで、この度の展覧会では、私のような早とちりの慌て者が、私

と同じような勘違いをして入場しないか、少し気になります。

 でも、見た価値としては、今回の展示品であっても、代金以上のもの

が展示されていると思われますので、「まあ、いいっか」というところで

す(笑)


 明日からは、私の、このエジプト旅行のおもしろかったこと、感動した

こと、がっかりしたこと、変わっていたことなどを書いてみたいと思いま

す。



   ツタンカーメン黄金マスク       カノポス
   今回来ていない 黄金のマスク です。           王の内臓が納められていた
                                     黄金のカノポス です。

   チュウヤの人型棺
   ツタンカーメンの曾祖母チュウヤの人物棺です。


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