日本物語② 「津波はてんでんこ」 
           ・・・天災は忘れた頃にやってくる
 


  三陸沖の地震の次は東南海だというので、今日のテレビでは和歌山県の小学校での津波避難訓練の様子が出ていました。
 「天災は忘れた頃にやってくる」は、明治の物理学者 随筆家 寺田寅彦の「名言」として有名でしたが、現在ではそうも言っていられないようです。
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寺田 寅彦(てらだ とらひこ) ウィキペディアより転載
 私が三陸海岸を旅行したのは今から40年前のことでした。
 当時は、1960年にあったチリ地震津波の被害が、まだ12年位前のこととして語られていました。
 そこで私が現地の人から聞いたことは、「津波はてんでんこ」。
津波が来ると聞いた時には、家族はめいめい、それを聞いた時、その場からすぐ、めいめい安全な所に逃げること。家にいた者は、家族が戻って来るのを待っていないで自分で逃げるし、外にいた者は、家に戻らずにそのまま自分だけ逃げること、と、家族全員で取り決めているというのです。
 「てんでんこ」というのは、「てんで」とは、自分、自分でということです。「こ」というのは、やさしく言う語尾につける言葉です。
 ふなはふなっこ、どじょうはどじょっこです。
 私は、その話を感心して聞いて来ました。そして今でも(一応)覚えていました。
 40年、50年も経つと世代も変わりますから、なかなか伝えきれないのでしょう。
 この度の災害では、この言葉が、残念ながら生かしきれなかったということだと思います。
 現代では、「天災は忘れないうちにやってくる」になってしまったようです。
 「名言」を残したとされた寺田寅彦も、あの世でさぞ困惑していることでしょう。

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