世界物語22 北朝鮮(Ⅴ)
  デパートは非売品(飾り物)もあり、客が少ない


  観光プログラムの中で、日本人からしたらこれもどうかと思うものがデパート見学でした。
 お土産の買い物を促すという意味でもなかったようでした。
 むしろ、北朝鮮には、こんなに物資が豊かなんだよということをアピールするねらいだったのかとも思いました。
 私などは、旅行に行くと興味にまかせて、すたすたとあちこち見回って来ます。デパートでもさっさと上の階の売り場に行こうとします。
 するとエスカレーターが止まっているままです。
 かまわず私は階段のようにして上がって行こうとしますと、そこへ近くの売り子さんが駆け寄ってきて、エスカレーターのスイッチを入れます。
 するとガタガタ音を出しながらエスカレーターが動き始めます。そこで売り子さんは、「どうぞ」と言うように乗せてくれます。
 さて上階に行って、たまたま衣料品売り場に行って、下げてあるチマチョゴリを衝動的に買おうとすると、売り子さんが「これは売れません」と身振り手振りで制止します。
 私は「えっ、これは売り物ではないの?」と不思議に思いました。
 これについては、ずっと後年になって、大韓航空機事件の金賢姫(キムヒョンヒ)が北朝鮮のことを書いた本に、北朝鮮では、物資が充分ではなく、商店には、売れない飾りの非売品がよく揃えてあるのだと書いてある記事を読みましたが、この時のこともそんなものだったのかと思いました。

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          同行の人たちの買い物風景

 ともかく私は、せっかく案内されたのだからと生活用品の売り場で、昔、ロシアのフルシチョフがかぶっていたような毛皮のついた耳の部分を折り上げてある防寒帽子を当時小学生だった息子のために買いました。
 これは息子には不評で、かっこ悪いと思ったのか、一度もかぶったところを見たことがありませんでした。
 それに気が付いたことは、デパートには現地の人の買い物客はほとんどおらず、買い物袋を持った人など見かけなかったように思いました。
 でもこれだって、私の少年時代には、新潟のデパートでは、平日などやはり客はいませんでしたから、同じようなものかなと思いました。
 しかし、比較として考えれば新潟は地方都市のひとつでしかないけれど、ピョンヤンのデパートは、北朝鮮の首都にあるわけですから、やはり客は少なかったと思います。



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