世界物語⑧ 
    バンコクの観光詐欺師?は大学助教授風!
 


 一昨日あたりから書いている東洋版「オリエント急行」の旅の終着駅

はタイのバンコクですから、今日はバンコクの話をします。

 私たちは「遅い組」になっていたのでクアラルンプールを夜9時頃発 

同10時半頃バンコク着の飛行機でした。

 従って、バンコクの最初の夜は、ホテルのレストランで普通に食べ

て、すぐ寝ました。

 バンコクでは2泊する計画でいました。

 翌日は、暁の寺や巨大な涅槃仏(ねはんぶつ:仏様が横になってい

る姿)の寺などを見ました。

 実はこの涅槃仏の寺には想い出がありました。

 今から10年くらい前に友人5人くらいで来た時、1人の友人からバン

コクは初めてなので、ぜひ主要観光ポイントを案内してくれと頼まれま

した。

 そこで、2人で涅槃仏の寺や王宮、エメラルド寺院、暁の寺あたりに

行くことにしました。

 翌朝、タクシーでまず涅槃仏の寺へ行こうとして、そのあたりでタク

シーを降りたところ、涅槃仏の寺は、敷地は大変広いので長い塀が続

いているばかりで、入口がわかりません。

 確か、日曜日の朝だったと思います。人出もまだありませんでした。

 遠くの入口を探そうと首を長くして見ていると、一人の中年のタイ人

の男の人が近づいて来ました。

 そして、言い慣れたような日本語で話しかけます。

 「どこへ行こうとされていますか?」

 「涅槃仏の寺です。入口はどっちでしょうか?」

 「あ、そこは、今日は日曜日ですからお休みですよ」

 「えっ、そうなんですか?」

 「そうです。そこはお休みですから、私がかわりにメナムの水上ボー

トの貸し切りクルーズをご案内しますよ。今日なら安いですよ」

 と、堂々と応対してきます。

 見れば、40歳代でブレザーを着て、ループタイをして、なかなか教

養のありそうな、一見、大学の助教授風かなって、思われます。

 でも、私は、この男は怪しいと思いました。

 なぜならば、バンコクではタクシーの運転手はまるで、英語がしゃべ

れないので通じません。そこで、昨夜、現地ガイドさんから、ホテルに

送ってもらった時に、翌日である今日の私たちの予定を話した上で、

タクシーの運転手に見せるために、行き先をタイ語で書いたメモをもら

っておいたのです。

 その時、現地ガイドさんは、ちっとも明日の日曜日は涅槃仏の寺が

休みだなどと言っていませんでした。

 もし、今日が休みなら、その時指摘してくれたはずです。

 それなのに、この男はその涅槃仏の寺が休みで閉まっていると言

い、他の場所に誘導しようとしています。

 そこで私はこの怪しい男を無視して友人を促して、そこを去りまし

た。

 ちなみに、私はバンコクなど、タクシーの運転手に英語が通じない街

では泊まったホテルのホテルカードを必ずもらっておきます。出先から

帰る時にタクシーの運転手に見せるためです。

 そうでないと、故意か間違いかわかりませんが、とんでもないところ

に連れて行かれることがあるのです。

 ところで、この怪しい男のことで、帰国後、日本の旅行ガイドブックで

バンコクの情報を見ていたところ、私が話しかけられた男とそっくりの

人相、風体の男が同じ場所で、日本人を相手に同様のことを言って詐

欺を働いているとして、「注意すべし」と出ていました。

 やっぱり、アイツだと思いました。

 みなさん、同様の機会がある時には注意しましょう。

 日本人は、とにかく人が良いので外国では「軽く」騙されると言われ

ています。

 昔、私が中国に初めて旅行した時、現地ガイドさんが「厳重注意」し

ていました。

 「みなさんは、この国に親戚や知り合いとかは、誰もいないんでしょ。

だから、初めて会ったこの国の人が親切に何かしてあげましょうと言

っても、決して信用してはいけません。この国の人で、知らないよその

国の人に、親切にしてあげようなんていう人は一人もいません。みん

な自分の儲けのために言っているんです。決して話しにのってはいけ

ません。必ず騙されますから。」

 残念ですが、日本人への警告としては、確かに「言い得ている」と言

えます。



0727理事長ブログメナム川
ホテルの部屋から見たメナム。川幅の狭い川です。


0727理事長ブログ頭部分
涅槃仏の頭部分です。


0727理事長ブログ足から頭2
足から頭を見た涅槃仏です。


0727理事長ブログ足no
涅槃仏 足の裏です。


0727理事長ブログ暁の寺(昼)
暁の寺です。


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